組合員でつなぐ、リレーエッセイ 彩時記
2010年06月12日
「山と生活クラブ」
北広島支部運営委員長 日野歩未
妊娠以来さっぱりご無沙汰だが、学生時代、山に登る楽しさを知った。
吹き流れる雪と岩の景色がたまらなく、自分は冬山が好きなのだと思っていたが、
しかし、いま無性に行きたいのは沢なのである。
ずぶ濡れ泥だらけ、山中泊が続くと、みんな何ともつかない臭いが漂う。
それでも、からだが汚れれば汚れるほど、
気持ちは軽く、自分たちがひっそりと山の一部になり、
感覚が自然に向けて解放されていく。そう、暮らしの中でも、もっと自分の感覚、
直感を信じてみたい。大袈裟、感情論、政治をわかっていない、
そう揶揄されようとも、「中身が不確かなものは食べたくない、食べさせたくない」
「こどもが成長した先に、大きな恐怖を背負わせる原子力はいやだ」
変にお利口さんにならず、生身の感覚、母の直感で、もっとモノ申したい。
「自分たちだけが安全でおいしいものを食べられればいい」ではなく、
「不確かなものがこんなに大きい顔をして売られている問題は、
どうすれば解決できるのか」
「世の中の問題あれもこれもは、どうしたら解決できるのか」を、
運動として展開してきた生活クラブはたくましい。
登山との共通点を挙げるとすれば、それは「仲間」の存在ではないかと思う。
一人では、背負いきれない荷物でも、
仲間と分ければ軽くなる。一人では、自信がない所でも、
仲間がいれば行けるかもしれない。一人では、答えが出ないことも、
仲間と考えれば糸口がみつかるかもしれない。
なにより、達成した時の満足感は、
仲間と一緒の方がずっと大きい。山と同じように、生活クラブは、
人と一緒に活動する楽しさを味わわせてくれる。



















