生活クラブ つれづれコラム

組合員でつなぐ、リレーエッセイ 彩時記

2018年12月12日

「糠床を持つ女」

 南支部 石けん運動委員 安田 綾

20代の時、文字通り二度見してしまうほどの旨い糠漬けをいただいた。なんとそれは戦時中も守り続けたその家のおばあ様の大事な糠床で漬けたという。

30歳の誕生日、糠床を持つ女になることを決意した私は一式をそろえ糠を育てて10日程であっさりやめた。

40歳になった私は再び糠床を持つ女になることを決意した。もう10年前とはちがう私。

生活クラブで食を語り合う友ができ、私の決意を後押ししてくれる消費材もある。米糠に真塩、乾物や皮ごと食べても安心な美味しい季節の野菜たち。
糠床生活を始める友も増えてきて、既に二年ほど育てている我が家の糠床を嫁に出したりもしている。(床分けという)

私はついにあの20代の時の衝撃的な糠床との出会いから憧れていた「糠床を持つ女」になれたのだ。

今、三歳の娘が将来巣立った時、
「たまにお母さんの糠漬け食べたいな~」
 なんて言ってもらえる日を想像しながら今日も我が家の糠床を混ぜている。