機関紙2009・5月・NO.316
    
INDEX
●23年目の「4.26チェルノブイリデー」記念講演会 要旨
 わが国の緊急被ばく医療体制について
●2009年度委員研修「生活クラブって何?」
●09年度 運営委員長紹介
●展示説明車リニューアル!
●情報BOX
      
                 いらない原発!止めようプルサーマル!
                  23年目の「4.26チェルノブイリデー」

 
札幌教育文化会館に多くの市民が集まった
 チェルノブイリ原発事故から23年目を迎えた4月26日、原発事故の恐ろしさを風化させないようにと市民集会を行ない、約200名が参加しました。集会では1999年、JCO東海村事業所で起きた臨界事故の際、被ばくした作業員の主治医として治療に当たった前川和彦さんが講演を行ない、被ばく治療や現在の医療体制の現状について話しました。(下欄に掲載)また、危険なプルサーマル計画の問題点や、最近の市民活動について報告があり、その後札幌大通りをデモ行進し、脱原発の意志を強く訴えました。
(主催  4.26チェルノブイリデー市民実行委員会)

「チェルノブイリ事故で今も苦しんでいる
人がいます。二度と繰り返さないよう、
事故から教訓を学ぶべき」と
船橋理事長

「知事は道民の意見を聞かずに
決めていいのか」と怒りを表す
「脱原発・クリーンエネルギー市民の会」
事務局長 瀧本 司さん

「後志からプルサーマル反対の声を
上げようと住民ネットワークが誕生。
大変心強い」と、
岩内原発問題研究会代表 
斉藤 武一さん


   23年目の「4.26チェルノブイリデー」記念講演会 要旨
     
  「わが国の緊急被ばく医療体制について」 

                                公立学校共済組合関東中央病院長 前川和彦さん


前川和彦さん
現在、原子力安全委員会 原子力施設等 防災専門部会被ばく医療分科会委員などを務めている
  今日は一医療者として、被ば く医療についてお話しします。 1999年9月30日、JCO東海村事業所で臨界事故が起きました。高濃度の汚染物質をタ ンクに入れる際、その危険性が わかっていたのに工程を簡略化 するという違法行為を行なった ことが原因でした。当時、放射線医学総合研究所の緊急被ば く医療ネットワーク会議委員長 だった私は、主治医としてその 治療にあたりました。
被ばく者の症状と治療
 被ばくした三人の作業員の方々は、急性放射線症候群を 起こしました。大量の放射線を 浴びたために全身にわたって細胞が死に、いろいろな臓器障害を起こすというものです。  受傷したばかりの頃は、一見 すると海水浴で少し赤く焼けたような感じですが、日に日に進行して皮膚の状態がひどく なっていきます。皮膚は基底層 で生まれてきますが、そこが破 壊されているので、だんだん皮膚の部分が無くなり、最後には直接皮下組織が見えてきます。
 無菌管理の環境下で、臓器別 に専門医が関わって集中治療を 行ないましたが、結局救命する ことはできませんでした。亡く なる寸前にお子さんに会っても らったのですが、全身の細胞の量が少なくなるので、いわばミイラのようになってしまい、「これはパパじゃない」と言う。それぐらい容貌の変化が起こる非常に恐ろしいものでした。
タブー視されていた「被ばく」
 世界的にみると多くの放射線事故は、産業や医療用の放射線装置の誤まった使用、装置の紛失・廃棄によるものです。また、 原子力発電所の事故は、頻度は低いけれども社会的・経済的影響が非常に大きい。これらは人為的ミスが原因で、いつでもど こでも起こり得ると言えます。
 私が憤慨するのは、そのよう な状況の中で、国・行政は事故 が起こるまで何も対策を打たな いということ。JCOの事故が 起きるまでわが国には緊急被ばく医療体制は存在せず、事故直後ですら公的には「被ばく医療」 という言葉はタブーだったのです。また従来、原子力発電所周辺の住民の健康被害に対しては法律や指針等があったのに、 事業者に対しては「勝手にやり なさい」と、国は無責任な対応 を取っていました。しかし私たち医者にとってみると、住民も事業者も同じなのです。
 事故後は直ちに原子力災害対策特別措置法が制定されま した。また、私たちは原子力 安全委員会の中で緊急被ばく 医療のあり方について議論を重ね、報告書にまとめました。事故から問もない時期だったこと もあり、「命の視点に立った対 応であること」「人命尊重を最優先にする」などの基本理念や、 体制の整備等について情熱に燃 えて書きました。
十分とはいえない実情
 国は報告書をもとに体制作 りを進め、現在では、初期・二次・三次被ばく医療機関がそれぞれ位置付けられ、緊急事態発生時に備えた医療の組織体制ができています。北海道では、初期被ばく医療機関は岩内協会病院、二次被ばく医療機関は札幌医大・北海道大学・北海道がんセンター・旭川医大となって います。
 ただ、昨今の厳しい医療事情、 とりわけ地方における医師不足 という事態から、もう被ばく医療どころじゃないよと言われて いるのが現状です。また、緊急被ばく医療体制は整備されてきましたが、原子力施設立地地域 以外にはその体制が存在しない という問題もあります。
 このような事故は頻繁に起こるわけではないし、一生に一度も遭うことはないかもしれません。しかし、セーフティネット としての緊急被ばく医療はやは り必要だと私は思うのです。



      2009年度 委員研修 「生活クラブって何?」
          共同購入で大切なものは「さんま」
生活クラブ運動の意義を再確認して活動を主体的に進めようと、09年度の委員研修が 4月23日かでる2・7で開かれました。研修では、常務理事の二川悟さんの講演に続いて、「消費材を語る活動 」テーマである「トマトケチャップ」の生産者、コーミ鰍フ牧戸正博さんが生活クラブとの出会いと取り組みの歴史について語りました。     
                          
生活クラブの醤油は高い?
 僕は朝起きると、まず最初 にチラシを見ます。今、巷で目 にするのは値下げの話ばかりで すが、チラシから世の中のこと がよく分かります。昨日の新 聞には、1個88円のパンの全面 広告が載っていました。すごい ですね。ひとつの商品を全国紙 に出すということは今まで考え られなかったことです。よく見 るとそこに「生産工程を見直し ました」と書いてありました。 でもこのパンの中身については どうか、残念ながら分かりま せん。それ以上は何も書いてな いからです。
 生活クラブはそういう意味 で考えると、いろいろなものを 情報開示してきました。例えば 醤油。市販品との違いは、醸造 期間を1年6カ月以上とし、それを開示している点です。市販品は様々な形で売り込んでいますが、大切な情報である醸造期間を書いてあるものはないですね。何か都合の悪いことがあ るんでしょうか? 醤油は発酵食品ですから時間がかかりま す。でも儲けるためには効率よ く造りたいので、加熱すること で時間を短くする。その結果、 味が整わないので添加物を入れる。そういう形でつくられている物が多いんです。
 ですから単純に、385円の 生活クラブの醤油と、スーパー で値下げされている100円台 の醤油との比較はできない。皆 さんが消費材を説明する時にはは、どこでつくっているのか、 原料は何か、醸造期間はどれくらいなのか分かっていますかと、まず尋ねてみてください。その 上で価格を 比較してもらのうが一番いいと思います。スーパー に行ってみると、今はとにかく 安いものが棚の前面にに出ているというように、陳列がその時の時代背景によって変わっています。今売られているものの問題をそんなところから見つけ、生活クラブの消費材とどう違うのかを発見してほしいと思います。
市場価格にない健康
生活クラブは、生産者と直接提携をしています。一方、市場には市場の規格があり、それに基づいて動いています。たとえば豚肉は、脂肪の厚さや 色などいろいろな規格に則って やっています。特に農産品は見 た目重視で本当にたくさんの規格があります。しかし、いろ いろある中で市場規格にはないものが一つあります。それは「健康」。健康であるかどうかという規格がありません。
 そういった市場に対して、生活クラブは提携することで生産・流通・加工まで全ての過程 が分かる、ということが非常に 大切だと考えています。過程が 分かるから「安全・安心」という言葉が出てくるんですね。
 農産物の取り組みは、ライン の確立をめざして3年目になり ますが、ここまで時間がかかっ ている理由がいくつかありま す。一つは収穫時期が限られて いるということ。そこで今、生活クラブグループが全国農業協同組合連合会と一緒になって全国の農産物を扱っています。 これで北海道も通年取り組み の見通しが立ちました。基本的 には短い期間であっても、道内 農産物を中心に取り組んでい きたいと考えています。
狂牛病(BSE)事件は人災
 食の問題では、最近あまり クローズアップされませんが、 狂牛病は依然大きな問題です。
 このBSE事件は2001年 9月に発生しました。北海道 でもBSE にかかったという報告が出てきましたね。なぜこの問題は起きたのか、色々な報告書を読んでみると、行き着 くところ「これは人災である」 と多くの人が言っています。
 1950年代後半、羊毛産業が非常に栄えたイギリスで、 羊にスクレイピーという奇病が 稀に発生していました。イギリ スは寒冷な気候のため、牛に草 を与えるということが極めて困 難だったらしく、早く成長させ てミルクを出させるために考え られたのが、肉骨紛。病気で死 んだ羊や、他の動物の死骸まで も煮込んで作った肉骨紛を、草食動物の牛に食べさせるという ことが延々と行なわれてきたそ うです。
 80年代に入り、オイルショックで原油が高騰すると、生産 効率優先のため、煮る時間を 短縮した結果、病原菌が死滅 せずにそのまま残った。それで BSEが発症したのです。イギ リスではいち早く気づき、自国 で使うのを止めました。しかし、 産業はそのまま継続され、世界 中に肉骨粉を輸出したんです。 自分たちの商売を優先した結果、BSEの被害を世界中に広げてしまったといえます。
 人間にはヤコブ病という形で 発症しましたが、多くの人が発 病したわけではありません。リ スク論としては、わずかな人な のだから問題ではないという意 見が一方にあります。しかし、 問題の背景がはっきり分かって いる以上、きちんとした対策を 打たなければいけないと思いま す。遺伝子組み換えの問題につ いても同じです。
大切な三つの「間」
 生活クラブの特徴は予約共同購入です。利用を計画化することにより、生産者はそれに 基づいて生産できます。醤油は 1年半、味噌は6カ月。何ケ月 後にこれだけのものを利用する かが分かると、生産者はそれに 合わせてつくることができるん です。
 ここで大切なのは、「生産時 間」がそれぞれにあるというこ と。環境も含めた「生産空間」 も必要だということ。そして利 用していくためには、あともう 一つ必要なものがあるんです。 何だと思いますか?
 それは利用していく「仲間」。 僕はさんまと言っていますが 「時間・空間・仲間」 の三つの 問がないと共同購入は成り立ち ません。これがないと、自分た ちにとって必要な材は手に入れ られないのです。  
問題を解決する仕組み作り
 生活クラブの運動の一つに は、生活に必要な材を作る運動があります。消費材は、最初からあるわけではなく、大勢 の組合員の参加で一つずつ作っ てきました。
 二つ目は、生活に必要な社会機能、仕組みを作る運動。たとえばグリーンシステムは、生産・流通・廃棄までを考えた時、 ゴミの問題を解決する仕組み として作ったということです。
 三つ目が、人間の関係性に基 づいて、自己表現、自己実現で きる運動。人に任せるほうが楽 だというのは僕にも皆さんにも あると思うんです。しかしその中で、自分が考えていることを どう表現するのか、ということ を大切にしてほしいと思います。
 協同組合とは、人と人との 関係性の中から、問題を解決 する仕組みを一生懸命作ってい るところです。どういう世の中 であれば、自分も人も豊かに 暮らせるのかということを、考 えていかなければならないと思 います。そのための一歩として、 いろいろな場面に登場して楽し く活動してほしいですね。

生活クラブのトマトケチャップの話

牧戸正博さん
 トマトケチャップー瓶には、トマトが 14個も入っています。原料は、愛知県 渥美半島で50戸の農家と契約栽培して いる加工用トマト。市販品とどう違うの かラベルウォッチングをするとよく分かると思います。産地では労働対価の低さや生産者の高齢化など、様々な問題をかかえています。そうした農家の状況も考えながら食べてほしいですね。
遺伝子組み換え問題について
遺伝子組み換え食品問題担当理事 泉屋めぐみさん
1996年、日本は遺伝子組み換え大豆、トウモ ロコシ、ナタネなどの輸入を認めました。これら は食用油や加工食品などに姿を変え、食卓に上っ ています。しかし生活クラブはこれに「NO!」 を表明し、非組み換えの対策を進めてきました。 そして他団体と連携し、この流れに歯止めをか けることができました。諦めなかったからこそで きた事だと思います。  

生活クラブと市販のトマトケチャップの食べ比べ。
手の甲にチョッとのせて・・・
違いがわかるかな?
消費材を語るって何?
本部消費委員会担当理事 佐藤典子さん
 誰かに何かを語ると、それに反応してくれ る人が必ずいます。ああ共感してくれたのだ という嬉しさが味わえる、そんな活動をして ほしいと思います。09年度の消費材を語る 活動の材は「トマトケチャップ」。北海道で は味噌・醤油に次いでたくさん利用されてい ます。7月の地区会ではトマトケチャップを 話題に楽しく語り合ってください。



   09年度運営委員長紹介
        
 
新年度がスタートし、各支部では様々な取り組みが活発に行なわれています。その活動をリードしている運営委員長に、3つの質問に答えてもらいました。
@組合員歴
A好きな消費材
B加入のきっかけ
手稲 小松 真理さん
@20年
Aマーガリン
B娘がよちよち歩きの頃わが市営住宅は同年代がいっぱい。毎日皆で公園へ。そこに現れた展説車に吸い寄せられ、気がついたら団地の一室でかりんとうを食べていました。めでたく班誕生。
岩見沢 武田 順子さん
@10年
Aごま油
BPTA仲間が何人か加入したので、つられて少しずつ消費材を試しながら、その確かさを実感。環境・安全がキーワードの今日、もっと輪を広げたいと、はずみで運営委員長を引き受けてしまいました
豊平 真田万里さん
@18年
Aトマトケチャップ・甘夏みかん缶・ヨーグルト
B子どもがアトビーで、いい食材、石けんなどを探していたところ、生活 クラブに加入した友人が勧めてくれました。
 張 昌子さん
@6年
A温州みかんジュース
B東京に住んでいた頃、高校  の友だち、勤め先の友だち、近所の友だちの家で、よく生活クラブのものを食べていました。札幌に来て初めてできた友だちに紹介され、迷わず加入しました。
釧路 福井美知代さん
@6年
A豚肉・ジュース類
B転勤先の社宅に班があったので加入しました。友人作 りが目的でしたが、分けて頂いたお肉の昧に感動してから、生活クラブは私の生活になくてはならないものになりました
恵庭 佐藤 静さん
@5年
A固型石けんしずく
Bママ友にいただいた固型  石けんで食器も全身も(顔 も髪も)洗ったら湿疹が治ったことと、ゴミが出ない生活が実現できることと、買い物の時間が短くなること。
 日下部一恵さん
@5年
A豚肉
B本で知った「ひまわりの (初代理事長の中野匡子さんたちが立ち上げた家事援助のワーカーズ〉に話を聞きに行った時に生活クラブを勧められたから。
厚別 藤森 祐子さん
@8年
A豚肉とチョコレート
B友人の勧めで資料請求した所、当時委員長だった船橋理事長が近所で展説をしてくれ、さらに悪天候で行けなかった私のために、家の前まで展説車で来て説明してくれました。感動  して即加入!しました。
小樽 川上直美さん
@4年
Aとんぼのゆめ
B娘の友人のお母さんの紹 介で加入し、班会の楽しさについついはまってしまい今に至っています。メディアリテラシーも身につき、親子共々世の中を  斜にかまえて見るくせがついてしまいました(笑)!!
北広島 日野歩来さん
@2年
Aマヨネーズ
B母が組合員だったので、子どもの頃から消費材を食べていました。市販の調味料にどうしても馴染 めなく、妊娠を機に加入 を決めました。私も我が子に、ごまかしのないこの味を伝えたいです。
白石 柿崎淑子さん
@7年
A豚ひき肉・オリーブオイル・焼のり…ひとつに絞れません
B妊娠・出産を契機に、家族の食の安全・安心を 真剣に考えるようになりした。その頃に近所で 展説があり、生活クラブと出会いました。




            展示説明車リニューアル!  5月から始動!

生活クラブには、仲間を増やしたい地域に行って、生活クラブをアピールする展示説明車(通称 展説車)があります。近所に展説車がやって来て、生活クラブを知った人もたくさんいます。08年度の運営委員長が中心になって、この春、展説車を7年ぶりにリニューアルしました!
旧展説車

走行中も生活クラブを
アピール
戸配車両と似たデザインにして、生活クラブを印象づけています”おためし販売中!”のメッセージで、何をしている車なのかが分かります。そして、消費材の写真で何を販売しているのかも一目瞭然!

新たに設置したホワイトボードは、共同購入の紹介や消費材のアピールチラシ、支部のイベントチラシも、簡単に取り付けるこどができる掲示板として活用できます。

奥の壁は、白地にピンク系のドット模様。かわいらしく明るい雰囲気になりました。

プライスカードも一新!取替えもスムーズ。展説車には69アイテムの消費材が用意されています。

組合員にならないと利用することができない消費材を、お試し購入できる展説車。近くに展説車がやってきたら、生活クラブを伝えたいあの人を誘って一緒に行ってみましょう! リニューアルした
展説車で、各支部
元気に拡大中!
展説車は、生活クラブを知らせる道具のひとつです。班、地区でも仲間づくりに使ってみませんか?利用したい人は支部運営委員会に連絡してください。



   情報BOX

    2009年度 前期生産者交流会
日 時 6月15日(月) 10:00〜14:30
会 場 かでる2.7 4F 大会議室 札幌市中央区北2西7
午前の部
・講演会 講師:生活クラブ連合会会長 加藤好一さん
      内容:「食の安全」の価格について考える
・座談会 テーマ:生産者にとって「組合員が消費材を
      語る」とは
・生産者紹介
午後の部
・分科会 第1・2 ・・・大会議室 第4・・・730会議室
      第3・・・550会議室 第5・・・1030会議室

            エッコロひろば
          
年度たすけあい委員会では、エッコロでケアしあえる関係を広めるため、ケアを頼みたい人と子育ての応援をしたいと思っている人が出会う「エッコロひろば」に取り組みます。今回は、親子遊びで楽しみながら、ひろばを体験しましょう。
日 時 6月23日(火) 10:00〜12:00
会 場 かでる2・7 820研修室 札幌市中央区北2西7
対 象 親子20組
詳しくは6月1週配達の生活クラブニュースをご覧ください。


   福祉基金賛同者状況 (4月14日現在)
     2156名(8名減)
わたしたちの70円が
地域福祉を大きく変えます。
あなたもぜひ参加しましょう!

福祉基金賛同書は各センターまでご請求ください。
問合せ/生活クラブ本部  TEL 011-665-1717

               田植えツアー
             
日 時 6月6日 (土)
     8:45   JR札幌駅北口集合
    17:00       〃    解散

詳しくは5月3週配布のニュースをご覧ください。
申し込みは5月25日から電話で受け付けます。

       生活クラブキャンドルナイト2009
       〜電気を消してスローな夜を〜
蜜蝋キャンドル&ランタン手作り講習会
日 時 6月20日(土) 10:00〜12:00
会 場 環境研修室(エルプラザ内) 札幌市北区北8西3
講 師 海運堂の藤沢由紀子さん
参加費 1,000円(材料代)

石蔵コンサート〜日本語を大切にしたハーモニー〜
日 時 6月21日(日) 18:30〜20:30
会 場 札幌軟石石蔵 札幌市東区北7東7
出 演 ロケット姉妹 (タテヤマユキと扇柳トール)
参加費 500円(ドリンク付き)
詳しくは6月1週配布の生活クラブニュースをご覧ください。










        組合員でつなぐリレーエッセイ     時遊帖 じゆうちょう

パンツと音を立てて、荒々しく玄関から出 て行く息子。登校前の小言が気に入らなかっ た。何が反抗期だ。寝言は寝てから言いなさい。 ふざけてんじゃありませんよ。あぁあ。朝か ら気分悪いったら・・・そうだ。今日は班会 だから、ケーキでも焼いて持っていこう。あの 子の好きなチョコレートケーキ。全部いない 間に食べちゃうんだ。分けてなんかやるもん か。帰ったら、「あ−美味しかった」とでも言っ てやろう。
 気の合う仲間と話が盛り上がる。「そうなの よ、うちの子もねえ・・・」「え−それはない んじゃない」「わかる、わかるよその気持ち」。 言いたいこと言ってすっきりしてくる。「でも、 それが成長なんだよね」友だちの言葉がゆっ くりと胸に降りてくる。あの子の好きなチョ コレートケーキ。「ごめん、ひと切れ持って帰っ ていい?」
 もうすぐ帰ってくる。きっと、つらっとした 顔で「おやつは?」 って言うはず。ほら、やっ ぱり。朝のことなんてもう忘れてる。まだま だ子どもじゃないの。反抗するならもう少し 気合入れてやりなさいよ。
 手を洗ってうがいしたら、チョコレートケー キを一緒に食べよう。お互い恥ずかしくて、手 を繋いで歩いたりはさすがにできないけど、こ うして美味しい時間、一緒にすごしていこう。           北斗支部/澤山早恵里