生活クラブ北海道機関紙

2012 10 NO.357

    
INDEX
●2012年度 秋の委員研修 「人に会う」っておもしろい
●2012年度福祉基金助成先紹介
●生活クラブ牛乳 おいしさの理由は原乳の質の良さ
●集うって楽しい!
●情報BOX

 真夏の暑さが残る9月1日、牧場見学会を行いました。今年度の参加者31名は、新規組合員や未利用者、また新しい委員など初参加の親子がほとんどでした。始めにサツラク農協11戸の酪農家のうち、恵庭にある弘中牧場と林牧場を訪ねました。どちらも牛に無理をさせず自然な育て方をしています。牛舎の中で子ども達は大はしゃぎ!間近で初めて見る牛の大きさに驚いたり、仔牛に手を吸われて「くすぐったいけど気持ちいいよ」と喜ぶ声も聞こえました。サツラクの工場では製造ラインを見学しながら牧場から集乳した後の一連の流れを確認したました。参加者からは、「牛に対する生産者の愛情が感じられた」「365日休みがない酪農家や牛のことを思うと、もっと牛乳を大切に飲んでいきたい」などの感想があり、生活クラブ牛乳のこだわりを実感できた一日となりました。
  <主催 本部消費委員会>
 
写真左の建物は林牧場の堆肥場。
「飼料は輸入に頼らず自分でまかなうようにしています」と話す林さん。牛の寝床のワラを堆肥にして牧草を作る循環型農業を実践している。

 
2012年度 秋の委員研修        8/30 エルプラザ
「人に会う」っておもしろい

 秋の委員研修は、毎年各支部の運営委員が後半の活動を みんなで元気に進めていくために開催されます。今回集まっ た67名の中には、加入してすぐに委員になった人や、たま ごの会からの組合員という人もいました。始めに7、8人 ずつのグループに分かれ自己紹介。今年度のテーマ「人に 会う」について、実際に会って語ってみてどうだったのか、 それぞれの体験や感じたことを話し合いました。
 食の安全や環境に配慮した生活クラブの消費材に、魅力 を感じて集まってくる人たちには、素敵な人がたくざんい ます。思いを共有したい、もっと広めたい、という人もた くさんいます。これまでの活動を振り返り、どんな出会い、 と発見があったのかを、発表の中から一部お伝えします。

 委員の皆さんは、消費材の ことになるとすごく喋る。一 見ソフトな方でも、楽しいこ ととか、学んだこととか、本が書けるんじゃないかというくらい知識を持っている。そ して、それを伝えようとする けれど、金儲けしようとは考 えていない。だから太っ腹さ んだと思う。面白いなと思っ て消費委員を続けています。         (日野 充恵)
 昨年12月に加入したばかりです。生産者交流会で、生産者と組合員が率直 に、対等に話し合っていたのがすごい と感じた。運営委員会では、皆さん自分の意見を持っていて、こだわりを持っている。 まさに人に会うって面白いを 体感している最中です。 (伊藤 亜子)  ママ友と「原発反対」と言える間柄になれたのも、生活クラブの活動 をしていたから。電車の中で、熱く語っていたら、降車後に知らない人が追 いかけてきて、私たちの話に共感し て声をかけてきた。その人は福島から 移住してきた人だったのですが、そのようなことが2回もありました。
  (鈴木 律子)
以前はママ友達とフワッとした間柄で生活して いましたが、組合員活動を始めると、エネルギーの 塊のような人がたくさんいて、議論が白熱するん です。傍から見ていたらケンカ状態なんですけど、 話が終わったら試食しながら美味しいねとか言って、衝撃的でした。最初は苦手と思った人も、活動を進めていく中で、いろんなことを考えていて、 知識があって尊敬できると思えるようになりました。                   (日野 歩未)  
添加物のことなど全然気 にしていなかったけど、戸別 訪問に来た人の話を聞いて 興味があると答えたら、また 来て、今度は石けんのことを 熱く語ってくれた。その時に、 これからは自分も知らなくて はいけない事だと心が動かさ れた。         (薄井 仁美)  生産者の滝さんは、自分の畑 を動物に荒らされないよう、川 と畑の間に、川の方からやって くるアライグマや狸のための畑 を作っています。駆除を選ばず、 動物用の畑を作るとは「なんて 優しいんだうう」と感動しました。      (疋田 薫)





福祉基金助成先紹介
福祉基金賛同者状況
(9月21日現在)
3,034名(1名増)
 地域で心豊かに暮らしていくための、「生活クラブ福祉基金」は、生活クラブが進める福祉事業・活動の財源となるとともに、地域で福祉活動を進めている団体に助成を行っています。昨年は1年間で賛同者が562名増え、2012年度は13団体に125万円の助成を行いました。

共同学童保育所 しらかば台翼クラブ
~あそぶ力は生きる力 ~

皆でお弁当に入れるおかず作リ
 「ただいま」「おかえり」 で始まる翼クラブ。今日は自分でお弁当 を作ってお昼を食べる日。ワイワ イ言いながらホットプレ-卜でウ インナーやナスを炒めたり、まるで 大家族のようです。1986年の設 立以来、障がいを持つ子も持たな い子も異年齢で一緒に過ごし、自然 にわかりあってきました。
 いつもの放課後は、近くの公園、 厚別川と外でたっぶり遊び、週末 は畑仕事。一年を通して野外活動 が多く、親子キャンプに洞爺湖1周サイクリング。6年生ちゃりん こ隊の旅は、計画も自分達で立て、札幌から自分の〝衣食住″を荷台に載せ、野宿も経験しながら天売・焼尻まで200km。旅の終わりと共に逞しくなって帰ってきます。
 3月の卒所式には、親、兄弟はもちろん、地域の人や卒業生もたくさん集まってきます。6年生は 「不登校だけどここには来れた」「普通では経験出来ないことが経験できた」「私の宝物です」と巣立ちの言葉を発表し、最後に胴上げでみんなに祝福してもらいます。
 運営費は市の助成金と保育料の他、自分達で育てた野菜等を翼クラブのお祭りで売って作ります。今回の助成金で、子ども達が楽しめるイベントや親子で勉強になる講演会等を開きたいと考えています。
 児童数が減少し、危険を避けたい保護者が増える中、翼クラブに通う子ども達も減っています。指導員の安藤京子さんは「ここ数年、受け身の子ども達が増えたように思います。だからこそ、創造力や 生きる力を育てていきたい。そして、大きく翼を広げ羽ばたいていって欲しい」と話していました。               (沼田)



札幌リーディングサービスグループ 「朗読110番」
~ 読む喜び聴く喜び~

道内どこからでも利用できる
「声の新聞」011-842-0110
 「病気で失明した高校生から、教科書を録音してほしいという依頼があり、一人ひとりの希望に沿った活動が必要とされていることに気づきました」。朗読ボランティア養成講座の講師を務める田中隆子さんは、受講生と一緒に、32名で朗読のプライベートサービスを開始しました。
 それから26年。現在は57名の会員で、文字を読むことが困難なあらゆる人の幅広い二ーズに答えて います。中途失明者の職場復帰の際には、パソコンに入力するための資料読みを。自分で子どもに絵本を読んでやりたいというおかあさんには、本を朗読し点字にする手伝いを。また平日の日中は、電話で新聞記事を読み上げる「声の新聞」やファックスで送信されてくる文章の代読サービスも行っています。
 録音図書は会員が自宅で制作。10万円の助成金でデジタル録音機等を整備し、32時間分の録音を一 枚のCDにして利用者に届けることができるようになりました。本、料理のレシピや取扱説明書など、 その内容はさまざまです。
 常に相手に「伝わるように」心がけているので、調べ物も多く、電気製品などは、お客様相談センターに問い合わせたり、店に行って現物を確かめたり…。でも会員は「自分のためになる事が多い」「朗読が好きだし、何より楽しい」と話します。
 9月に開いた年に一度の交流会には、会員と利用者110数名が集いました。「親睦を深め、コーラスのステージを一緒に楽しむことで、会への要望も本音で語っていただけると思うんです」と会長の田中さん。会の存在を、もっとたくさんの人に知ってほしい、そして利用してほしいと願っています。             (佐々木)



ミュージックベル フルールキャトル
~27音の優しい響きを届けたい~

「世界に一つだけの花」を演奏
 フルール・キヤトルは、ミュージックベルを演奏する会で、幼稚園や病院などに和音の音色で心の癒しや元気を届ける活動をしています。 発足して7年目の今年5月には、東日本大震災で避難して来た人達と市民の協力による「みんなおいでよ!森の時間フェスティバル」に参加。6月には生活クラブのキャンドルナイトコンサートにも出演しました。
 練習は、月に6回程度。新しい曲一曲を仕上げるのに、だいたい2カ月ほどかかるので、依頼が多いクリスマスに向けて、7曲くらいを練習中とのことでした。
 ベルは全部で27音。一人で一度にたくさんの音を出せないので、皆で入れ替わりながら演奏しますが、ベルがー組だけだと難しい場面もあります。今回の助成金でレパートリーを広げるための楽譜の購入 と、ベルをもう一組購入することができて、演奏しやすくなったと代表の野村香百合さんは話します。   「メンバーが4人なので、必死さが出てすごく忙しそうに見られてしまいます。観客にそう思われず に、自分たちが楽しんで活動していることを、伝えていきたい。それには自分たちが余裕を持ち、暗譜してお互いに顔を見ながら演奏するのが大きな目標です」
 最後に、皆さんとても素敵な笑顔で、美しいミュージックベルの演奏を聞かせてくれました。              (坂本)




シニアサロン おいでおいで
~地域のお茶の間を目指して~

地域のお茶の間を目指して 歌唱指導をしてもらえるカラオケ教室
 「今日はカラオケ教室の日なんですよ」。真新しいカウンターの中から明るい声とコーヒーの香リがただよいます。シニアサロンおいでおいでは、札幌市のシニアサロンモデル事業から助成を受け、11年8月に手稲区曙で開設しました。
 「当初は一軒一軒チラシをボスティングしていましたが、今では31名が登録し利用しています」と話すのは代表の山下淳子さん。水曜と日曜の定休日以外は、マージャン教室や絵画教室、演歌体操や月1回のお楽しみ会など利用者からの要望や、運営委員会で話し合われたことが形になり、予定表は隙間な く埋まっています。
 助成金はシニアサロンの1周年フェスタの開催に使いました。8月20日から6日間、プロの男声コーラスグループを呼んだり、カラオケやフラダンスなど普段の成果を披露したり、地域食堂を開いたりと、 大いに楽しみました。
 「私がボランティアをしていた福祉センターの元館長さんからのお話で実現したシニアサロンですが、その時の仲間の協力なしには、ここまで広がリませんでした。 『楽しいからまた来るね!』とここに通ってくれると、本当に嬉しいし、皆で育てている居場所だと実 感しています」と山下さん。これからは若いお母さんたちを巻き込んだ多世代交流も考えていて、誰もがホッとできる「地域のお茶の間」になることを目指しています。              (加藤)




生活クラブ牛乳
おいしさの理由わけは原乳の質の良さ


本部消費委員会担当理事 一瀬 美絵
 

 本部消費委員会では毎年6月から9月にかけて、利用低迷の続く牛乳を集中的にアピールする活動を行っています。新規組合員や未利用者に向けて牛乳サンプルで働きかけたり、イベントの中で優位性を語り使いこなしを伝えるなど、支部ごとに工夫しながら利用を呼び掛けています。
 また恒例となったタオル一本運動&メッセージ募集や牧場見学会は組合員が主体的に参加しながら生活クラブ牛乳の良さを改めて確認できる活動となっています。
▼自分たちの望む牛乳を!
 数ある消費材の中で牛乳の歴史は古く、今年30周年を迎える生活クラブが設立し一番初めに手掛けたのは牛乳の開発でした。栄養価が損なわれた市販の超高温殺菌牛乳に異議申し立てをするべく、より 自然に近い牛乳を作ってくれるメーカーを探していた時に出会ったのが現生産者のサツラク農協。
 当時の組合員は自分たちが望む牛乳を手に入れるため、必死で拡大して組合員を、また利用結集して飲む量を増やしました。
 始めは牛乳を低温で殺菌することに難色を示していた生産者の心をついに動かし、85℃15秒殺菌から72℃20分殺菌へ、その後の利用結集の成果で1991年、65℃30分の低温殺菌牛乳を誕生させることができました。  2000年には飼料のポストハーベストフリー、NON-GM化も完了し生産者も限定、社会にも影響を与えるまでのこだわりの牛乳となったのです。
▼生産者の努力の末に
 私たちの牛乳の裏には、生産者のただならぬ努力があります。低温殺菌牛乳は、原乳の質が良くなければ作ることができません。そのためには飼育環境を衛生的に、飼料にも配慮して牛にストレスを与 えず健康に育てることで乳質を高め、そして生活クラブ専用ラインで製造するなど、生産者のこだわりも詰まっているのです。
 しかし、かつては伸び続けていた牛乳も、班ロットを下げたことや組合員の減少の他、少子高齢化、飲料の多様化などが要因となって利用は減り続け、今ではピーク時の約3分の1にまで落ち込んで います。(図参照)
▼牛乳の価値を正しく評価
 市場では相変わらず、安価 な成分調整牛乳や超高温殺菌 牛乳が多く売られている中、 私たちの牛乳は「牛乳の価値 を正しく評価した本物の牛乳」 と胸を張って社会提案できる 大事な消費材です。
 つい当たり前のように飲ん でしまいがちですが材の優位性は言うまでもなく、もはや 工業製品になり変わった市販 のものとは全く違う価値があ ります。私たちと生産者の思 いがいっぱい詰まった牛乳。 もっともっと利用していきま しょう!!





  集うって楽しい!
 生活クラブ北海道は2012年12月、設立30周年を迎えます。
これを機に、各支部では人とのつながりを広げることのできる班に注目したお祝い集会を開催しています。その一部を紹介します。

料理やダンスで「みんなで乾杯!」
小樽  9/15
 ”パンパーン”クラッカーの音と共に乾杯の元気な声が響き渡 ります。小樽支部は結成して8年目と歴史は浅く、小樽市街には 戸配が導入されていないので、支部立ち上げのときから組合員同 士の顔が良く見えています。この日は30人が集まりました。
  料理は消費材の他、2つのサークルが工夫を凝らして作ったも の。組合員からの差し入れもあり、小樽ビールや函館ワインと一 緒に味わいました。また、組合員によるお祝いのフラダンスや抽 選会でおおはしやぎ。会場の壁には、各班の荷受場所の写真とメッ セージ、組合員の名前が書かれた手描きの小樽地図が貼られて いました。これは、運営委員が一軒一軒訪問して作ったものです。 つなぎ合わせれば全長4m以上になり、誰がどこで荷受をしているのかが一目でわかります。
  また、手稲支部だった2002年、小樽に配達が始まったときに掲載されたチュプの表紙や 潮祭りで、「遺伝子組み換え反対」と書いた団扇を持って踊り歩いた写真なども展示され、 当時を思い出しておしやペリが弾みました。最後に、運営委員長の柴田さんは「出会いと別 れがあったけれど、組合員同士しっかりつながっていることがよくわかりました」とうれし そうに挨拶していました。支部では、支部結成前から生活クラブの活動をしていた銭函の 春香地区で、お祝いの会をもう一度開催する準備をしています。 (取材三ツ江)




針仕事とおしゃべりで
岩見沢 9/22

 針仕事とおしやぺりで 色とりどりの布で奏でるグラデーション。美しいタペストリーが出来上がりました。「みんなで話をしながら、手を動かして一緒に作り上げることで、30周年を祝いたい、何かを残したいと 思いました。デイこたけに寄贈して、利用者に見てもらいたいと 思っています」と運営委員長の伊藤さん。
 材料の布を組合員から募集。手仕事の得意な組合員が中心と なり、事前に3分の1ほど作っておき、この日集まった14名で 残りの∃一∃一キルトを作成。出来上がった約400個を、色合いを調整しながら繋ぎ合わせ、3時間ほどかけて一つのタペストリーに完成させました。
  会食では、岩見沢支部立ち上げの頃の話を、「一緒に拡大してくれる人が何人もいて、職員 と力を合わせてできた」と、初代支部委員長の岩成さんから聞きました。その後、キルトのお披露目と、「おかずや花」のオードブル、班からの一品持ち寄りの料理を食べながら、お楽しみ サイコロトーク。加入のきっかけや、班会でのエピソードなど、参加者それぞれが思い思いに生活クラブとの関わりを語り、楽しい時間を過ごしました。   (取材坂本)  



   情報BOX

2012年度
福祉基金報告集会 いきいきライフ講演会

日 時  11月12日(月) 10:00~12:30
場 所  かでる2・7 710会議室 (札幌市中央区北2西7)
講 師  坂本 勤さん(詩画作家)
       タマゴマンで知られる坂本さんから、
       子どもの心をテーマに話してもらいます。
     女性の病気と漢方 (仮)
日 時  11月13日(火) 10:00~12:00
場 所  かでる2・7 720会議室 (札幌市中央区北2西7)
講 師  小林範子さん (北大病院婦人科医師)
内 容  女性に多く見られる病気と、現在の漢方薬
      治療について
           主催 たすけあい委員会
報告
模擬葬から考える自分らしいお葬式
 生活クラブが葬儀事業を始めて1年。これまでに6件の利用 があり、必要な物だけを選ぶことができる、ワーカーズの料理 がおいしいと好評です。
 9月15日、無宗教葬の一例として行なった模擬葬では、友人からのメッセージ、故人から参列者へのメッセージ。また故人が選んでおいた写真のスライドショーなど、葬儀サポーター が、自分だったら…と考えた葬儀を実際に披露しました。57名 が集まった会場からは、さま ざまな質問が出ましたが、サ ポーターは「ぜひ生前相談を してください。事前に知識を 得、どんな葬儀にしたいのか を、あらかじめ考えておくこ とが重要です」と、アドバイ スしていました。     
参加者は棺の前で、献花の代わりに折鶴をお供えました
                 (会場かでる2・7)


問合せ/生活クラブ本部 TEL011-665-1717
憲法連続講座
第2回         憲法からフクシマを考える
    今こそ知りたい  脱原発デモと 民主主義のこと

日 時  11月3日(土)13:30~
場 所  北海道クリスチャンセンター
          (札幌市北区北7条西6丁目)
講 師  本田 宏さん(北海学園大教授)
内 容  「脱原発デモってどんな意味があるの?」を
      テーマに分かりやすく話してもらいます。
              主催 文化委員会
30周年記念上映会
ドキュメンタリー映画 天のしずく 
              辰巳芳子”いのちのスープ”
日 時  11月7日(水)
       午前の部 10:00~12:30
       夜の部   18:30~20:30
場 所  生涯学習センターちえりあ1Fホール
        (札幌市西区宮の沢1条1丁目1-10)
内 容  四季折々に、滋味豊かに愛情深く一滴に込めら       れたスープは、「簡単即席」と対峙する辰巳芳子       さんの生き方を通して見る者に感動を与えます。
生活クラブ30周年記念 チュプへの投稿を募集!
生活クラブ川柳
・生活クラブにまつわる内容とし、応募は一人3点まで。
・大賞1点を選び、消費材ギフトをプレゼント。
2世・3世組合員によるエピソード
・生活クラブ組合員の家庭で育ったからこその思い出、
 消費材や活動のことなどを、100~200字程度にまと
 めてください。
支部名、班コードまたはコースコード、名前を明記し、10月15日(月)必着で本部川瀬宛、FAXまたは業務便でお送りください。作品は選考の上、チュプ12月号に掲載します。
      
        組合員でつなぐリレーエッセイ     時遊帖 じゆうちょう
   「おいしい!」「やわらかいよ」初めてエゾ 鹿肉を食べた時の家族の反応です。知り合い のハンターからエゾ鹿のもも肉をもらったので す。ネットで調埋方法を調べ、肉の味がよく わかる塩こしょうで味つけし、ローストしまし た。脂肪が少ない赤身肉はさっばりしていてい くらでも食べられます。カロリーも低く、鉄分が豊富。レバーが苦手な私にはうれしい肉 です。妊娠中に食べたかったな。
 鹿肉は、私の住む新得町には扱っている精 肉店がありますが、スーパーではふつう手に 入りません。しかも、価格は牛肉並みです。  エゾ鹿は農作物や牧草地を荒らす害獣で、 関係者には頭の痛い問題です。増えるエゾ鹿 に駆除が追い付かないぐらいですが、保護し た鹿は一割しか食用にされず、残りは廃棄処分されています。捨てられる数は九万頭近く に上ります。
 なぜ流通にのらないのでしょうか?①家畜 と違い頭数が確保できない②ハンターの腕次 第で肉の品質が変わる③需要が少ないーなど の課題が指摘されています。
 解決策はないのでしょうか?駆除して廃棄 するだけではなく、大地の恵み=命を無駄に しないで生かす方法は?エゾ鹿のおいしさは、 北海道の経済を活性化してくれる救世主にな るのではないのかと考えていたら、「今日もい いとこ持ってきたよ」と馴染みのハンターの声。
 考えるのは後回しにして、今晩は鹿カツに しよう。
             インターネット組合員(新得町)清水めぐみ