生活クラブ生活協同組合 「石けん運動委員会」

  [ 石けんと合成洗剤の違い ]

それぞれの歴史、作り方、人や環境への影響を簡単にまとめています。

   せっけん  合成洗剤
歴   史 紀元前3000年頃から使われてきました
 

第一次世界大戦のとき油脂が不足し、石炭から合成されたのがはじまり。
硬水の多い欧米ではせっけんは使いにくい(硬水成分と結合してせっけんカスができる)ため、石油を原料に次々と開発されました。日本では戦後昭和25年頃、洗濯機とともに普及しました。

原料と製造方法  

油脂にアルカリを混ぜ、
         反応させます。

動植物油脂/廃食油

 + 

カセイソーダ
 ↓
せっけん

 

主に石油を原料として、合成化学工場で複雑な工程(高温・高圧処理等)で作られます。

天然油脂を原材料の一部にするものもありますが、油脂から取り出したものを化合するなど、やはり合成洗剤です。石油から取り出したものと同じ分子構造をしています。
身体への影響 

身体や手にやさしい。

毛髪のキューティクルを守ります。

石けんは酸性のものとあうと油に戻ります。肌は弱酸性なので肌を通して体の中に入ってくることはありません.

 
 

手あれやアレルギーの心配。
毛髪へのダメージがあります。
皮脂を壊し、皮膚に浸透します。

*助剤やたくさんの添加物が含まれているのでこれらも影響をおよぼします。

蛍光増白剤・殺菌剤・防腐剤・酸化防止剤・タール系色素・合成香料・・・何千種類もの合成化学物質が使用されています。

中には発がん性が疑われているものもあります。

衣類に少しであれ残留し、常に肌に触れています。

環境への影響

水生生物によって、
すみやかに分解されます。
(下水処理場で完全分解)
せっけんは魚のエサになります。

 
 

水生生物の成長や繁殖を阻害します。
下水処理場で完全に分解されずに河川に放流されます。分子構造が複雑なので、分解しにくい成分が環境に堆積します。30年前の成分が東京湾に堆積しています。

   
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