取り組み

 とんぼの会は、1996年に結成された生活クラブ米の生産者グループです。 1986年に生活クラブの米共同購入が始まって、産地との交流を深めていく中で中心を担ってきたのが当時の農協青年部でした。その中の有志がとんぼの会を自主的に結成しました。 ですから、今年は20周年ということになります。
この間、さらに交流が深まっただけではなく、農薬や化学肥料を極力抑えた農法を目指し、自主基準を設定して私たちのためにお米作りを進めています。
この「田んぼひろがる江部乙から届いた~とんぼだより」では、生育状況や現地の様子をできるだけリアルタイムにお伝えしていきます。

 普及センター報告の生育状況は4日遅れですが、人によってばらつきがあるみたいですね。
今は「幼茎期」といって分げつ(茎が増えていく時期)の直前なので、本来ならばもう少し全体が広がるような姿になっているはずが、まだシュンってなっていますね。
原因は低温が続いたためです。葉先が黄色っぽいのは気温が低いのと、風で擦れたからでしょう。 とはいうものの、この低温の中ではよく育っている方で、まだまだ挽回できます! この1か月が勝負だね。
(談;とんぼの会副会長 埴渕さん)
 この日はケイ酸資材散布の試験運転を実施していて、7人のとんぼメンバーが視察にきていました。
このケイ酸資材とはケイ素土という土から作られた肥料で、これをこの時期に施すことで稲の抵抗力を高めて病害虫に負けず、耐冷性や登熟向上、さらには不稔が軽減されるという効果が期待されるそうです。
登熟向上とは、お米の仕上がりが良くなることです。また、不稔…つまり実が入らないモミを減らすことでたんぱく分が分散され、タンパク値の低い=食味の良いお米になるとのことです。
今年から田植え機を改造した散布機で、試験的に実施します。今日、視察に来たメンバーが6月下旬から順番に散布して、秋に結果を検証していく予定です。
結果が楽しみですね。
 記録的猛暑が続く北海道!という新聞の見出しが朝刊に踊ったこの日は、総勢26人で今年の「田んぼの生きもの調査」に行ってきました。

バスの中で「田んぼの役割」というミニ学習会を行いました。
田んぼには「たくさん生き物がいて(…今日はその調査なのです)、小さな生態系を営んでいる」「貯水力がとても大きいので、洪水を防ぐダムとなる」「水の面積が大きく、また稲自体も呼吸していることにより周囲の温度を下げるクーラーとなる」という三つの役割があることを学習し、田んぼの認識を新たにしました。

滝川に着くと、まず農協の会議室をお借りして、生きもの調査に向けての事前学習会を行いました。
今年のインストラクターである㈱野生生物総合研究所の酒井健司さんから「田んぼの中の生物多様性」について、またもう一人のインストラクター(今年はダブルキャスト!)のとんぼの会会長平澤一彦さんから「田んぼの生き物の共生…現場から見えること」をお話しいただきました。 酒井先生からは、北海道の田んぼにいる可能性がある生き物について、平澤会長からは実際の田んぼで仕事をして感じる生き物についてをお聞きしました。
 今日は暑いので、たくさんの生き物がいそうだなという期待を込めて、また「熱中症にくれぐれも気をつけて!」を何度も
確認しながら、いよいよ生き物調査開始です。

調査をした田んぼは、今年は悪天候のために中止となった田植えツアーで植えるはずだったところです。
このところ好天が続いたので、稲はびっくりするくらい立派になっていて、 あの陰にたくさんの生き物がいるはずだ…の気持ちが高まってきます。

平澤会長の「まず、畦に立ってじっと田んぼの中を見て下さい。じっと見続けていると、やがて小さな生き物までが見えてきます」とのレクチャー。さすが田んぼを見続けて半世紀(たぶん)の人の言葉には重みがありますね。
…なのに、子どもたちはソッコーで田んぼにバジャバジャ入ってしまい、いよいよ調査が始まりました。
 結果はというと、昨年の20種類よりも少ない18種類でした。
少なくなった原因は、昨年まではこの田んぼは用水池にいったん貯めていた水を使っていましたが、今年は石狩川の水が用水路を伝ってくるので、 池の生き物がこられなくなってしまったためではないかとのことです。
確かに昨年は、モツゴという魚やミズカマキリがいました。彼らに会えなかったのはそのためだったのでしょうか。
 せっかく調査に来たのに種類が減ったのは残念でした。でも、環境が変わったばかりだからこれから徐々に増えていきますよねぇ酒井先生、って期待を込めて聞きましたが、 「いや、そんなには変わらないでしょう」とのお答え。…そうですか

まあ、とはいうものの来年こそは、この田んぼで絶滅危惧種の生き物を発見したいものです。

あれ?そういえば確かに暑かったけれども、みんな元気で無事に調査活動を終えました。バス中学習会にあった「田んぼにはクーラーの役割がある」は本当だったのですね。

皆さま、おつかれさまでした。

戻る