私たちは原子力発電に反対します

 私たちは子どもたちに安心して暮らせる社会を残したいと運動を続けています。自然豊かな環境の中で、いつでも当たり前のように安心な食を手にし、地域の人たちがたすけあいながら生き生きと暮らせる社会をつくりたいと願っています。そんなささやかな願いを実現するために原発の問題に正面から向き合ってきました。
 1986年のチェルノブイリ原発事故は、放射能が地球規模で広がり後世にまで影響が続く事を知らしめました。この事故を契機に泊原発を何としても止めたいと、生活クラブをあげて反対運動に取り組みましたが、その思いは届きませんでした。この悔しさにも負けず反原発運動を粘り強く進め、さらに原発に頼らない社会を目指す対案として、市民出資による自然エネルギー普及の仕組み(グリーン電気料金制度)をつくりました。しかしながら、恐れていた原発事故が私たちの足元で現実に起こってしまいました。
 3月11日、東北地方を襲った巨大地震と大津波。そして、福島原発の大事故。この日から私たちの世界は一変しました。未だ深刻な事態が続く福島原発は、大量の放射能を外部に放出し続け、大地も空も海も汚染し世界中の人々を放射能の不安の中に陥れました。高濃度の放射能の中で恐怖と向き合わざるを得なくなった人々、収束に向けて懸命に作業に当たる人々を思うと胸が詰まります。さらに、放射能から最も守られなければならない子どもたちに対して、高い被曝線量基準を容認し危険にさらす政府の姿勢に行き場のない怒りを感じます。
 原発は人類を幸せにはしません。人間がコントロールできると誤認した核エネルギーを使う以上、たとえ地震や津波がなくても事故の危険性は消える事はありません。安全な原発は存在しません。さらに、原発は処理方法も分からない核廃棄物を増やし続け、「負の遺産」を未来の子供たちに残すだけです。  この国が今進むべき道は明らかに脱原発社会です。電力の仕組みを根本から変え、エネルギー浪費型の社会を見直し、自然エネルギーを増やすことで、「原子力に頼らない社会」は必ず実現できます。  原発と人類は共存できません。私たちは原子力発電に反対し続けます。
 
                                               2011年5月25日 通常総代会 決議より

脱原発運動の取り組み

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